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「新鮮さ」をアピールできる新卒と、「経験」をアピールできる経験豊富なビジネスパーソンの狭間にいる第二新卒。果たしてその価値とは何なのか?第二新卒の採用事情に詳しいリクルートエージェントの早川拓氏に、そのポイントを聞いてみた。成長業種や金融機関、専門職にも第二新卒が求められている第二新卒にとって、今や空前の売り手市場だという。果たして本当にそうなのだろうか?
「はい。本当です。すべての業種で第二新卒は熱い注目を浴びています。成長業種と言われるIT、医療業界はもちろんですが、人材、教育業界、それから大手電機メーカー、金融機関までも第二新卒を採用している今の状況は、2年前には考えられなかったことです。さらに、大手都銀のファンドマネージャーのアシスタントや、消費財メーカーのマーケティング職など、専門職や総合職にも第二新卒の人材を求める声があることは驚きます」 もちろん、営業職や販売職、SEといった、第二新卒の人材を多く採用してきた職種も、これまで通りに堅調だという。 「しかも、単なる頭数を合わせるための採用ではなく、優秀さが求められているというのは大きな特徴。ひとりの人材に内定が集中するケースがよくあるのは、その証拠だと思います」 第二新卒が転職に前向きな意識を持つことを、企業も気づき始めているしかし第二新卒は、ゼロから物事を吸収できるという「新鮮さ」では新卒に負けてしまうし、「経験」では5年、10年と経験を培ってきたビジネスパーソンにはかなわない。「石の上にも3年」という言葉があるように、企業から見れば、中途半端な人材なのではないか?
「5年前なら、そうした考え方が一般的だったかもしれませんが、人事担当者の考え方も変わってきています。実際、多くの第二新卒の方にお会いすると、『つらい仕事に我慢ができず、逃げ出したい』という人より、『(転職を通じて)社会貢献したい』とか『成長できる仕事をしたい』といった前向きな転職動機を語る方が多いんです。単に憧れだけでなく、1年でも2年でも仕事を通じて得られた視点の確かさに、企業も気づいているんですね」 確かに、名刺交換も実際にしたことのない学生がいくら真剣に自己分析をしようと、仕事の「面白味」や「やりがい」は想像の域を出ない。経験は浅くても、一度社会に出たことで地に足のついた形で「やりたいこと」を具体的に語れるという点で、第二新卒は魅力ある存在だ。 第二新卒に求められるのはリーダーとしての資質一方、第二新卒が経験豊かな30歳以降の転職希望者に勝つにはどうしたらいいのか?
「確かに第二新卒は、業界の仕組みや商品知識、課題解決能力などにおいて高い能力を持っているとは言えません。しかし、そうしたスキルや知識はあとからでも身につけることができます。むしろ重要なのは将来性。3年先、5年先まで成長することのできる人材であり、リーダーとして活躍できる資質があるかどうかという要素が求められているのです」 したがって、第二新卒の転職は、普通の中途採用での転職と比べて、全く未経験の異業界に転職する人が多いのが特色だという。 「なぜ転職するのか、なぜその会社で働きたいのかという問いに対する明確な答えを持つということは、すべての転職希望者にとって大事なことですが、第二新卒には、その根拠と具体的なビジョンを語れるかということも求められます。そこでやる気や本気度をアピールすることができれば、第二新卒は魅力的な人材として評価されるはずです」 時代が違えば「転職」に対するイメージはずいぶん違う。そこで70年代生まれと80年代生まれの転職希望ビジネスパーソンの人生を比較し、彼らの転職観を探ってみよう。転職市場はどれだけかわった?今どきの転職者を徹底比較 《第二新卒の代表》桜二十郎クン やりたい仕事が見つかれば、経験なんか後からついてくる! 年齢●26歳。1980年生まれ 新卒入社した年●2003年 入社した年の時代背景● 2003年の日本経済は、前年からの緩やかな景気回復が続き、新卒者にとっては久々の小春日和。仕事選びをする人にとってはよりどりみどりの時代であった。 入社して2年後の時代背景● 2005年はさらに好況が続き、企業収益は4年連続の増収増益。「想定の範囲内」が流行語となり、入社して2年、「もっと活躍できるところに飛び出したい」と思った人にとって、転職は魅力ある選択肢のひとつだった。 桜二十郎クンの転職観● 「励ましてくれる同僚や先輩、尊敬できる上司がいる場所で、やりがいのある仕事がしたい。でも、きちんと休みがとれて、頑張りが給与に反映されるのも大事。やりたい仕事が少し見えてきた今だからこそ、転職に欲張りになってもいいんじゃないかな」 【転職観の背景】 21 世紀になって就職をした80年代生まれは、好況にあおられ、比較的自由な仕事選びができるようになった世代。しかしその一方、不況の時代に企業が採用を控えたおかげで、先輩社員は30代がほとんど。ここ数年はOB訪問も以前よりは盛んに行われず、年上の世代とのタテのつながりは希薄になる一方だ。だが、だからこそ彼らには、純粋に「やりたい仕事」が見えると言ってもいいだろう。 企業は彼らをこう見る 「石の上にも3年」などと言っていた人事担当者も、売り手市場で「思ったように人材を採用できない」という状況の前では、柔軟な考えになってきた。そこで、経験は浅くても、基本的なビジネススキルを持ち、3年後、5年後の将来まで成長する可能性のある第二新卒の人材に注目するようになる。それだけに、第二新卒者には「なぜ転職するのか」「どんな仕事をしたいか」という具体的な目標が問われることだろう。 《上司世代・経験者代表》楠三十郎サン 転職はリスクが大きく、決断するにはよほどの勇気がいる世代 年齢●36歳。1970年生まれ 新卒入社した年●1993年 楠三十郎サンの転職観● 「今、36歳で会社を辞めるには勇気が要りますね。結婚して、家庭を持てば自分だけの人生じゃない。今の職場の部下のことも考えれば、よほどのことがなければ決断できないというのが正直なところ」 【転職観の背景】 36歳の楠サンが就職したのは、1993年。この年は「平成不況」の影響が一段と深刻になった年で、就職氷河期のまっただなか。入社2、3年たっても、転職という選択をするには、今のように簡単にはいかなかった時代。バブル崩壊後の長引く不況の中、じっと我慢を重ねてスキルと経験を培うことに必死だった。そして35歳を超え、自由に転職するには束縛するものが多くなりすぎている。 企業は彼らをこう見る 企業としては、ある程度の経験を積んできた人材に対してそれなりの収入やポジションも保証する必要がある。だから、一般的に「売り手市場」といわれ、転職希望者には嬉しい状況となった今でも、キャリア層の人たちには、仕事のプロとしての高いスキルや実力が求められることに変わりはない。ビジネスパーソンとしての経験が未経験の若手より、有利に転職できる訳ではないのだ。 |
[情報提供:リクナビNEXT]
![]() (株)リクルートエージェント 第二新卒キャリア支援マーケット 早川 拓氏 ■プロフィール 電機メーカーの担当営業を経て、2003年より第二新卒キャリア支援マーケット担当のキャリアアドバイザーに。多くの第二新卒者から学生時代の先輩のような「良き相談相手」として慕われる存在だ。趣味はテニスに登山。
早川氏からのアドバイス - 第二新卒の人たちにとって転職は、新卒のときの就職活動で自己実現できなかったことへのリベンジだと思います。経験がなくても企業から求められるということは、異業種転職も可能だということ。妥協せず、自分自身の信念を貫いてほしいですね。
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